21話の後半、セレンディアの台詞からしても手術は無事完了してしまい、
その後手術後のリーザが映されます。
手術台や計測器、点滴や吸引マスクなどその様子は外科手術そのものでした。
後々リーザの下腹部には切り傷のような痕があるのがわかります。
このことからも、聖母化手術というのはリーザの下腹部を切開し、露わになった卵巣に直接「聖母の核」を注入するという外科的な手法だったと考えるのが妥当です。
人工授精となれば膣からの注入が普通ですが、「聖母」というワードからしてリーザの純潔及び処女性を重要視した結果このような手段になったのでしょう。
そしてその聖母の核というのは、精子のようなもの、あるいはキメラの精子そのものだったと考えられます。
というのも、リーザの聖母化手術にあたって、21話にてセレンディアはリーザが生理を迎えるのを待ちました。これは前回の考察通り、薬を盛り排卵を促したと考えられます。
つまり聖母化には受精可能な卵子が必要だったいうこと。
後に手術を行った医師が「着床」というワードを使っていたことから考えても、受精待ち状態のリーザの卵子にキメラの精子を直接注入し、リーザのお腹の中で受精させたことは間違いありません。
クライブが術後のリーザを見に来た時点で、医師は「経過は極めて順調です。あと2,3日もすれば完全に着床するでしょう。」と言っていました。
一般的な受精から着床までの日数は7~10日ほどです。
聖母化した母体やキメラでは事情が違い妊娠期間が早いかもしれませんが、クライブが帰還した時点で手術が完了していたことも考慮すると、この時点ですでに受精してから数日間過ぎており、リーザのお腹の中で聖母の核、受精卵は細胞分裂を続けすくすく育っていたことは間違いありません。
しかし、リーザはその後流産してしまいます。
描写的にお腹から直接、聖母の核を透過させて排出という感じでしたが、まあ流産には流産です。
その後クライブが緑色の液体が入った試験管を手に取り、そこには小さな異形の存在があったことが確認できます。これがリーザが流産した聖母の核であるのは間違いありませんが、その形状に注目してください。
目がもうできており、全体的に胎児のようなフォルム、そしてお腹にはへその緒のようなものまであります。
アニメの流れでは「あと2,3日で着床」と言った直後に流産したかのように見えますが、「あと2,3日で着床」のシーンから流産シーンまでいくつか場面転換を挟んでいます。アークザラッドのアニメは、特にこの終盤では場面カットごとに数日経過していることが多く、またこの育ち具合を考えると、その2,3日はとうに過ぎたのではないでしょうか。
そう、核はリーザの子宮に無事着床し、彼女は胎児初期になるまでキメラを育てたのです。リーザは一時的にでもキメラの母となった、この事実は実に下半身を熱くしますね。